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解説、ありがとうございました。非常に助かります。
>おそらくこれが固定表現だと言う事さえ一旦知ってしまえば、瞬時に正解に辿りつける問題なのではないかと思います。正解率が低かったのはこれが1種のイディオム表現だとはまだ知らない人が与えられた問題の中の関連語句soonerとかarrivedとかから類推して「何か時間に関連した語句」がくるのではと考え、おそらくですがasあたりを選んだのではないでしょうか。
ご推察の通りです。以下のとおりです。
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Q27. He had no sooner arrived ( ) he fell sick. [仏教大]
462人中242人正解 正解時間 24.16秒
正解 242人 52.3% than
誤答1 104人 22.5% as
誤答2 44人 9.5% if
誤答3 72人 15.5% while
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>(つまり「病気になった時、彼はそんなに早くは到着はしていなかった」のように解釈して)もしそうなら残念ながら不正解ながらもそういう人たちの推理力には正解を与えたいくらいです。ただしこの解釈には若干無理があります。asという接続詞は「同時性」が非常に強いと言われており、fellという過去形とhad arrivedという過去完了形を繋ぐにはあまり相性がいいとは言いがたいと思います。これが例えばbeforeみたいな接続詞ならどうでしょうか。「病気になる前、彼はそんなに早くは決して到着してはいなかった」のような意味になり、まあまあの感じで無理無理「彼は到着するとすぐ病気になった」と訳せるのかも知れません。でもよく考えてみると、もしここにthenのような意味を持った語句を持ってこれたらもっとピッタリな気がしませんか。「彼は決してそんなに早くは到着してはいなかった、(そして)そのとき(到着した時)彼は病気になった」と解して。
>そうなのです。実はthanが正解なのはthanが古い英語の時代にこの時間概念を表すthenという語から派生した語で、元々時間の前後を表す概念が比較の大小を表す概念と結びつき、次第に比較の対象を表す為の使い方が主流になっていったとはいえ、本来の時間を表す概念はその名残をとどめており、こういった時間の前後を表す表現の場合にまだ使われていると考えられます。ですからno sooner...than〜を何も考えずにイディオム表現だと見なして暗記することが早道だと考えることもで着ますが、このように語源から手繰ってその生い立ちから意味として理解していくというのもまた一つの手かもしれません。
>これは全くの参考ですが、古英語ではHe is taller then (comes) me.のような比較表現もあったとか。。。。
この問題は高1マラソンの中の問題なので、おそらくまったくこの表現を習っていない人が間違ったものと思われます。高1といっても、比較とか否定はかなり後のほうで習うので、この辺は知らない人が多いのでしょう。
以下は、 「精選英文法・語法基本問題演習」にあったこの問題の解説です。
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「〜するやいなや…」には、as soon as のほかに no sooner 〜 than … や scarcely [hardly] 〜 before [when] …がある。これらは、過去のことについて言うことが多い、その場合主節には過去完了が用いられるので、本問でも He had no sooner arrived 〜 となっている。
* No sooner を文頭に出すと、否定語句が頭に出た形になるので、倒置が行われ、 No sooner had he arrived 〜となる。
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実際、この問題の解説をしようと思ったら、90分授業をしても足らないくらい多くのポイントを含んでいます。
・no sooner のような no+比較級の意味。
・No sooner のような否定の副詞(句)を文頭に出したときの倒置。
・scarcely / hardly ... before /when などの同意表現。
・どうして、sooner の位置が ... sooner than とならずに、I had no sooner になっているか?
・時制は必ず過去完了+過去になるのか?
などです。ですから、すべて書くこともできないので、どれかにしぼって解説するのがいいと思っています。
解説のほうは、このまま使わせていただきます。高1英語マラソンのほうにお名前(M.Hoshi)とともに入れさせていただきます。
またお時間があれば、解説をかいていただければ大いに助かります。ちなみに、以下のは、高1英語マラソンの問題で正解率が低い順に並べたものです。
http://morimine.sakura.ne.jp/H/G/furinfo.htm
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