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疑似補語

擬似補語=準補語=擬似述語
quasi-predicative (擬似述語)
Jespersen の用語。通例、述詞と呼ばれる要素は、主語との間にネクサスの関係をもち、主語と述詞とを連結する動詞の固有の意味が希薄になり述詞が文の必須の要素になる
He looked anxious.
It is true.
それに対して、擬似述詞は、文の必須要素とはならないが、主語との間に同様なネクサスの関係を持つ。また、擬似述詞を伴う動詞も固有の意味を失わず、擬似述詞を取り除いても、文自体の文法性に変化は生じない。
They were born poor, lived poor, and poor they lived.
――コンサイス英文法辞典より

Quasi-complement
自動詞がその動詞だけで(またはその補語を伴って)一応独立した意味を表わすと考えれるのに、あるいは、また他動詞がその目的語を伴うだけで一応独立した意味を表わすと考えられるのに、更に名詞や形容詞の形で補語のような働きをするものが添えられることがある。たとえば、He dies a martyr. (彼は殉教者として死んだ)/ The solidier fell dead. (兵士は倒れて死んだ)などの文を He became a martr. / The soldier was dead. などと比べてみれば、became, was などの動詞は独立してはほとんど意味をなさないのに対し、died, fell などの動詞は、それ自体の意味を持っている。became, was などは、どこまでも不完全動詞であるけれども、died, fell などはあとに補語のごときものを伴ってはいるが、完全動詞に近い性質を持っている。そこでこの died や fell のあとの martyr, dead などを擬似補語という。擬似補語を持つ動詞は完全動詞と不完全動詞との中間的存在であるということができる。
――詳解 英文法辞典より