▼awaさん:
>▼管理人さん:
>>次の英文を読んで,下線部を日本語に訳しなさい。
>>Human beings are talkative creatures and always have been, so far as we can see. It was our urge to communicate with each other and growing ability to do so that was probably the chief factor in the development that made us different from all other animals. Leading anthropologists are now of the opinion that it was not so much aggressiveness as ability to co-operate that gave the earliest forms of man a superiority over others of the ape family, and co-operation entails communication. [埼玉大]
>
>他者と交流したいという衝動とそうするための能力の発達こそが、おそらく私達が他の動物達全てと異なる進化を遂げた一番の要因だったのだろう。
>
>awa 高3
>in the development that make〜あたりは変えすぎでしょうか。
>文構造はつかめたと思います。
>よろしくお願いします。
■総評■
たいへん遅くなって申し訳ありません。和訳のほうですが、構文が少し難しいのでは、と思いましたが、しっかり把握できているようです。
■間違い■
×交流
→communicate の訳語としては、ずれています。辞書にも communicate の訳語として「交流する」は載っていません。例えば、人間と動物の「交流」は可能ですが、これは言葉を使ってのものではありませんよね。しかし、この文章は、Human beings are talkative creatures と始まっていることからも分かるとおり、やはり言語を使って communicate することを言ってるわけなので、「意思疎通する」のほうがいいでしょう。下線部だけを見て訳語を決めるのは危険です。
?動物達
→animals をわざわざ日本語でも複数形にしなくてもいいでしょう。どうしてもしたいのなら、「〜〜達」ではなく、「〜〜たち」としたほうがいいのでは?
■文法■
It is A and B that was ...the ...factor (that made us ...)
これは、It is 〜 that ……という言い方で、〜の部分にスポットライトを当てるいいかた。いわゆる強調構文というもの。that が2つあるが、最初のが、強調構文で使っているもので、後の that は the ...factor にかかる関係代名詞節。
基本的な訳は、「主たる要因は A と B だ」ということになります。 A と B を以下のようになれべて見ると、
It was our urge to communicate with each other
and
growing ability to do so
to do so = to communicate with other 、つまり「意思を伝え合うこと」となります。ちなみに、to do so の do のようなものを「代動詞」といいます。
少し訳しにくいのは、growing ability to do ですが、ここは、growing が ability という名詞を修飾しています。ところで、例えば、the blue sky 「青い空」という場合、the sky is blue. 「空は青い」と言っても同じこと。同様に考えると、ability が growing しているとできるので、「能力が発達している」ということも可能。
that was probably the chief factor in the development that made us different from all other animals.</u>
>in the development that make〜あたりは変えすぎでしょうか。
the chief factor in the development that made us different from all other animals. は直訳すると、「われわれを他のすべての動物とは異なるものにした発展上の主要な要因」とでもなりますが、これではなんのことかよくわかりません。ここは、that (=the development) made us different のところはいわゆる無生物主語構文なので、「(進化によって)われわれが他のすべての動物とは異なったものになった」と考えて、さらに、development を動詞として読めば、あなたの訳、――おそらく私達が他の動物達全てと異なる進化を遂げた一番の要因――という訳になります。これで立派な訳だと思いますよ。
※ urge to comunicate ... ability to ...という表現は、「同格関係を表す不定詞の形容詞用法」同格関係というのは、例えば、「衝動」と大まかに言って、その後から、わかりやすくその中身、内容を説明する関係。例えば、以下のような文法問題がありますが、
We were surprised at his ( ) our proposal. [同志社大]
(1) willing to agree on
(2) willingness of his agreeing
(3) willingness to agree to
(4) willingness in agreeing with
正解は、(3)で「彼が私たちの申し出に応じようと言う意欲に驚いた」という意味。このような形は、だいたい元々の言い回しからきたもので、ここでは、be willing to V の willing という形容詞が、willingness という名詞になったもの。
■訳例■
われわれ人間を他のすべての動物と分けた進化上の主たる要因は、おそらくは、互いに意思を伝え合いたいという衝動とそれを可能にする能力の発達であっただろう。
■全訳■
人間は話好きの動物であり、今日のわれわれが知る限り、これまでもずっとそうだった。われわれ人間を他のすべての動物と分けた進化上の主たる要因は、おそらくは、互いに意思を伝え合いたいという衝動とそれを可能にする能力の発達であっただろう。
Leading anthropologists are now of the opinion that it was not so much aggressiveness as ability to co-operate that gave the earliest forms of man a superiority over others of the ape family, and co-operation entails communication.(この部分はレベル6で取り上げる予定なのでここでは訳を掲載しません)
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