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否定構文と比較構文は英文和訳問題でよく狙われるところです。どうしてかというと、たとえば、
She is not a little tired.
という文があったとして、これを「彼女はちっとも疲れていない」とやってしまうと、正反対の意味になってしまいます。正解は、「彼女は少なからず疲れている」で、この not は a little を否定しているだけです。ま、実際には、こんなふうに単文を訳す問題はありません。そして、問われている部分の前後を正しく読めれば、どっちなのかわかる場合がほとんどですが――。実際の和訳問題は、もっと長い文の中にこういうポイントが紛れ込んでいるわけです。しかし、いくら他の部分の難しい単語ができていたとしても、ここが訳せていなかったら、0点でしょう。(実際の模試や入試では0点になることはありませんが、大きく減点されることは確かです)たとえ、「動物園の園長」を「動物園の社長」と訳してもたいした間違いではありませんが、「正しい」を「正しくない」、「反対だ」を「反対ではない(賛成だ)」と訳してしまうのは、実際のテストでも0点にしてしまっていいくらいのひどい間違いです。そういう意味で、否定は怖いところです。
このややこしい否定と比較が絡み合ってしまうと、さらにやっかいなことになります。たとえば、
I've never felt better.
って、今は気分がいいの? 悪いの?
I want nothing less than to marry her.
って、彼女と結婚したいの? したくないの?
この辺のことについては、また書いてみます。答えはその時にでも。
その他の和訳のヒントは、[#?和訳のヒント]から――
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