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M.Hoshiさん、回答にはならないかもしれませんが、1つの情報があります。
「英語200構文徹底講義」(トーフルゼミナール)に次のような解説が載っています。
「主語が複数名詞の場合にany otherの後に複数名詞がくることがある。」
American farmers produce more individually than any other farmers in the world.(アメリカの農民は一人当たり世界の他のどの農民よりも多くの生産量をあげる。)
私の「プログレッシブ」(1989年版)にはHoshiさんがご紹介の、上の2つの例文は掲載されておりますが、「Tom is taller--」の例文は載っていないのです。1989年から現在までの間に何らかの文法的な認知の変化があったものと思われます。
これは私の全くの推測なのですが、この複数形は配分複数(Distributive plural)ではないですか。つまり「any other boys」と複数形(クラスには複数少年がいるわけですから)ですが、これはboyを「足したものでもなければ、あるいは合計」を表わすものでもなく、「それぞれ(→みな)」を意味する配分的な複数ではないでしょうか。
これも私の勝手な推測なのですが、ご紹介の例文は、論理的には「Tom is taller than all other boys in the class.」(配分複数:それぞれ→みな[複数形])でもよく(もっともこの文はあくまでも論理的であって実際にはめったに使われないが)と、「Tom is taller than any other boy in the class.」とのblendingになっているのではないでしょうか、例えば、「cannot help doing--」と「cannot but do--」がblendingになって「cannot help but do--」になったように。しかしながら、anyの原義は「3つ以上どれでも良い1つ」ですから、「than any other」の後は「単数形」の方が理論的にはぴったり合うように思われます。そうは言ってもやがてeveryと同じように複数扱いも認知されていくのでしょうか、言葉は生き物ですね。
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