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訳と解説は以下の通りです。
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(1) The oranges which generally he ate were navels. ふだん彼が食べていたオレンジはネーブルでした。 (2) The small man in the raincoat, whom nobody recognized, turned out to be Olivia's first husband. レインコートを来た小男は、だれも彼には気づかなかったのだが、オリビアの元の夫であることがわかった。 (3) He wrote her a long letter, which she sent back unopened. 彼は彼女に長い手紙を送ったが、彼女はそれを開封しないで送り返した。 (4) A boy whose name was Tom broke the window. トムという名前の少年が窓を割った。(5) Mary is not the woman that she used to be. メアリーは昔の彼女ではない。 (6) And then a man came in whom I didn't know. そして、その時、私の知らない男が入ってきた。 (7) And then a man whom I didn't know came in. そして、その時、私の知らない男が入ってきた。 (8) He is the last man who I think will betray you. 彼は、あなたを絶対に裏切らないと私が思う男だ。
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■解説■ 「先行詞 (関係代名詞) 名詞句」となっている場合、関係代名詞の省略される。以下、省略されるか、されないか、そして、その理由を見ていくと――、
×(1) The oranges which generally he ate were navels. 「先行詞(the oranges) 関係代名詞……」と続いているが、関係代名詞の直後に名詞句ではなく、generally という副詞があるので、省略できない。ふつう目的格の関係代名詞は省略されると文法書にはあるが、実際は格には関係がない。
×(2) The small man in the raincoat, whom nobody recognized, turned out to be Olivia's first husband. 「先行詞(the small man) 関係代名詞……」と続いているが、関係代名詞の直後に名詞句ではなく、カンマが来ているので関係代名詞を省略することができない。このように非制限用法の関係代名詞は省略できない。(ちなみに、もう1つ、whose もどんな場合でも省略することはできない)
×(3) He wrote her a long letter, which she sent back unopened. (2)と同じく、非制限用法なので省略できない。
×(4) A boy whose name was Tom broke the window. 「先行詞(A boy) 関係代名詞……」と続いているが、関係代名詞の直後に名詞句ではなく name という名詞が来ているので省略することができない。名詞句と名詞の違いに注意すること。name は名詞でこれだけでは文の主語や目的語になることができない。his name などと名詞句にならないと主語や目的語にはなれない。
○(5) Mary is not the woman that she used to be. 「先行詞(the woman) 関係代名詞……」と続いていて、その直後に名詞句である she が続いているので省略できる。
×(6) And then a man came in whom I didn't know. 「関係代名 名詞句」と続いているが、関係代名詞の直前に先行詞がないので省略できない。
○(7) And then a man whom I didn't know came in. 「先行詞 (関係代名詞) 名詞句」となっているので省略できる。
○(8) He is the last man who I think will betray you. 「先行詞 (関係代名詞) 名詞句」となっているので省略できる。
――以上は、「英語教師のための英文法」吉田正治・著 研究社出版を参考にしました。
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