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A(生活環境学部志望者、理学部志望者のみ)次の文章の下線部(イ)を英訳せよ。
B(文学部志望者のみ)次の文章の下線部(ロ)を英訳せよ。
とかく人生は忙しい。(イ)毎日毎日やることがあり、それをこなしているうちに、いつの間にか年をとっていく。たまにそんな自分を振り返り「いったい何をやっているのか」と疑問を感じることもあるだろう。
「人間一生まことにわずかのことなり。好いたことをして暮らすべきなり」
この文句は『葉隠』を書いた山本常朝のものである。「武士道とは死ぬことと見つけたり」といったその人が、こういう言葉も残しているのだ。わたしはこの言葉にこそ人間が生まれてきた真の目的があると思う。
好きなことをして暮らす。こんな愉しいことはあるまい。だれもそれを望む。だが「望んでもなかなかできないのが現実だ」と感じる人が多いと思う。しかしよく考えてみると、ほとんどの人は、自分の好きなことにひたむきに向っていないのではないだろうか。
(ロ)それどころか自分が何が好きなのかさえ見失っているいるような気がする。社会に出て仕事仕事で追われていると、いつしか社会を動かす部品のような存在になって、自分というっものがどこかへ行ってしまう。自分を見失っては生きている甲斐がない。 川北義則『人生・楽しみの見つけ方』より
――奈良女子大学 前期日程(2月25日実施)――2006年
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