|
次の文章の下線部(A),(B)を英語に訳しなさい。
花は散歩写真家にとって入りやすいテーマである。俗に絵や写真に「華がある」といえば、力があるということだ。春が来て桜が満開になると人は高揚した気分を味わう。そして、自然とカメラを持ち出して撮ろうとする。
(A)何しろ花の命は短い。桜だって一週間そこそこで散ってしまう。だからこそ日本中の人々が、こぞってその一週間に花見の宴を催すのである。姓名のはかなさをせめて記録にとどめたいという、いわば本能の発露として花々は撮られるのではないか。だから、同じ種類の花を撮ってもすべてが違う。(B)花々に華々しさだけでなく日ごとに変わる表情を見出すことができれば、花の撮影から抜け出せなくなるはずだ。
アマチュア・カメラマンがまず入るのが花の撮影であるとともに、多くの巨匠が最後に到着するのも、花である。入りやすく、奥が深い。つまり簡単で、難しい。誰でも撮れるが、ゴールがない。
――神戸市外国語大学 前期日程(2月25日実施)――2006年
|
|