Albert Einstein was ....

□課題文とQA 以下の質問に答えていけば、正しい訳にたどりつけます。

Albert Einstein was by nature a rebel who enjoyed being unconventional. Whenever possible he dressed for comfort, not for looks. Externals meant little to him. In everything he sought simplicity. Science was his passion, and next to science music.
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Einstein ドイツ語の名前で、「アインシュタイン」と読む。アルバート・アインシュタイン(1879〜1955)はもちろん相対性理論を発表した理論物理学者のこと。「エインステイン」としていた和訳があったが、ドイツ語では、ei は、「アイ」と読む。たとえば、数字の123も、1 eins 「アインス」、2 zwei 「ツヴァイ」、3 drei 「ドライ」 by nature 生れつき、生来 rebel 反逆者、反抗者 unconventional 因習にとらわれない external(外部の)←→ineternal(内部の) sought seek の過去形、過去分詞形 passion 情熱
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Q: Science was his passion, and next to science music. この文の文型は?
SVC
Science が S、was が V、his passion が C

Q:ここで使われている passion の意味に一番近いものはどれか?
 1 (a) a strong feelig, eg of hate, love or anger (b) an angry state
 2 intense,esp sexual, love
 3 (a) a great enthusiasm for or enjoymet of sth (b) a thing for which sb has great enthusiasm
 ―以上 Oxford Advanced Learner's Dictionary より―
A: 3 (b) つまり、情熱をかたむけている、その対象。

Q: and の品詞は?
A: あまりネーミングはよくないが、等位接続詞という。

Q: He is more interested in English, than in Japanese, literature. ― and に注意して訳しなさい。
A: 彼は、日本文学以上に、英文学に興味を持っている。
――英語に興味をもっている、とするのは間違い。

Q: He felt, and looked, very happy. ― and に注意して訳しなさい。
A: 彼はとても幸せだと感じたし、そして、そのように見えた。
――彼は感じた、とするのは間違い。

Q: I have the right and the responsiblity to vote. ― and に注意して訳しなさい。
A: 私には投票する権利と責任がある。

Q: next to 〜 の意味は?
A: 「〜のとなり(の)に」「〜の次(の)に」
She lives next to me.
彼女は隣に住んでいる。
What is the most popular sport next to baseball?
野球の次に人気のあるスポーツは何ですか?
to だけでも前置詞だが、next to 2つでまとめて前置詞と考えるといい。このようなものは、他にも as for (〜はどうかといえば) because of (〜のために) according to (〜によれば) thanks to (〜のおかげで)など、いろいろとある。

Q: next to という前置詞の目的語は?
science だけ。science music という続きぐあいはどう考えてもおかしい。scientific music というならありえるかもしれないが……。

Q: next to science は全体でどういう働きをしているか? 名詞句、形容詞句、副詞句?
A: 前置詞+名詞は、形容詞句か副詞句になる。ここでは、前に名詞がないので、副詞句になっていることがわかる。

Q: and が結び付けているのは、何と何か?
A: 今までわかったことをまとめると、
[Science] was [his passion], and <next to science> [music]. (<>は副詞(句、節)、[]は名詞(句、節)という意味)ということになる。and は同じ品詞(文法上同じ働きをするもの)を結びつけるということに注目すれば、and の前後に共通してあるのは、名詞だけなので、何かと music を結び付けていることがわかる。(このとき、next to science は全体で副詞の働きをしているので、前に副詞がないので、and で結ばれているのではないことがわかる)並べてみると、
    Science was his passion
and
    A               B
となって、あと、music が A か B の位置に入ることがわかる。「〜と」という日本語を考えてみてもわかるように、意味上、関連性があるものが来る。たとえば、反対の意味の言葉(上と下)や同じ意味の言葉(優しくて親切)のようになる。すると、music は、「科学」←→「芸術」という関連性があるので、
    Science was his passion
and
    music               B
となることがわかる。もちろん、music のあとには、was his passion が省略されている。


※注意
この課題文は、某予備校のテキストで取り上げられていたものを使わせていただきました。英文の出典は不明です。Science was his passion, and next to science music. という文は、じつは、science と music の間にカンマを入れることが、mandatory (義務的)ですが、ここではあえてカンマをとったものを課題として出題しました。(テキストにはカンマは入っていませんでした。)

□ワンポイント

今回のポイントは、最後の文、Science was his passion, and next to science music. だけです。他の文にも大切なポイントがありますが、今回は、上記の文に絞って考えて見ます。したがって、この部分さえ正確に訳せていれば、10点ということにしました。
誤訳例にもありますが、「科学音楽」と訳している人がいます。(-_-;) そういう生徒に、「科学音楽」ってなに?と聞いて見ると、「さあ……?」と首をかしげます。ま、物理学者のアインシュタインのことを書いているので、科学的な音楽、そんなものがあるのでは、と思ったのかもしれませんが――。「ちょっとおかしいかな、と思ったけど、とにかく、書かないといけないから」という生徒もいます。――ま、たしかに、書かないよりはましですが、覚えておいてほしいのは、じぶんでちょっとおかしいかな、と思った訳文は、他人が読んだら、超おかしい、どころではなく、ほとんど意味不明だということです。―さらに―


訳例1 (*^_^*)

残念ながら、お寄せいただいた和訳の中で、該当するものはありませんでした。

□訳例2 (*^_^*)

アルバート・アインシュタインは、生来、因習にとらわれない人だった。可能ならば、服装は、どう見えるかよりも快適かどうかで決めた。外見にはほとんどこだわらなかったのだ。何事にも単純さを求めた。科学が彼の情熱の対象であり、科学の次が音楽だった。(管理人・訳)

ポイント:rebel を「反逆者」とか「反抗者」とか訳してしまうと、かたすぎるので「人」としておいた。(ただし、実際の入試では「反逆者」などとしておいたほうがいいでしょう)それから、Science was his passion...は、「アインシュタインが情熱をそそいだのは、科学であり、そして、次に音楽だった」などと訳してもいいでしょう。

□誤訳例 (×_×;)

アルバート・エインステインは生まれつき反抗することを知らず、自由でいることを楽しんでいる人である。彼は着る者もいつも見た目ではなく、快適さ重視だ。他のことは彼にはまったく目に入らないのだ。どんなことにも彼は無邪気に取り組んだ。彼の苦手な教科は科学で、次が音楽だ。(mikiさん、高1)
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まずは、きちんと辞書を引きましょう。Einstein が物理学者のアインシュタインであることがわかれば、「彼の苦手な教科は科学で、次が音楽だ。」というようなまったく正反対の訳は出てこないはずです。それにしても、どうして、「苦手な教科」という訳がでてきたのか、不思議です。ここさえ訳せれば、よかったのですが……。


アルバート・アインシュタインは、型にはまらないことを楽しむ天性のへそ曲がりだった。可能な限りいつでも、彼は快適な服を着、見かけのよい服を着なかった。外見は彼にとってほとんど意味がなかった。何事においても、彼は簡素を求めた。科学は彼の情熱であり、ほとんど音楽のように楽しいものであった。 (愛媛おかんさん、社会人)
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たぶんこの訳は、Finishing it by 10 o'clock is next to impossible. 10時までにそれを仕上げるのはほとんど不可能だ。――のような next to = almost と取り違えたのだと思います。しかし、それにしては、「楽しいものであった」というはどこからきたのかわかりません。(><)


アルバート アインシュタインは生来、型にはまらないでいることを楽しむ反抗者であった。可能であればいつでも彼は、外見ではなく快適さに主眼をおいた服装をした。外見などは彼にとっては殆ど何の意味もなかった。全てにおいて彼は簡素さを追求した。科学は彼の情熱であり、科学という名の音楽とも言えるものであった。 (直己さん、社会人)
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next to の訳が見当たりません。やはり、「科学という名の音楽」はいただけません。下線部以外のところは、ほぼいいでしょう。細かいことですが、「殆ど」というような副詞はは「ほとんど」とひらがなで書いたほうがいいと思います。


アルバート・アインシュタインは生まれつき型にはまったことを嫌い、またそうしないことを楽しんでいた。いつでも出来るだけ彼は着心地の良いものを身につけ、見た目では選ばなかったのだ。彼にとって外観とはほとんど意味をなさないもので、全てにおいて簡素なものを捜し求めた。 科学は彼の情熱であった。そして科学音楽も。 (naokoさん、高3)
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典型的な誤訳です。出題した狙い通りの誤訳だったので、思わずうれしくなりました。(*^_^*)


参考:アルバート・アインシュタインは生来いました、略式なことを楽しんだ反逆者。可能な場合は常に、彼は外観のためにではなく気楽さのために正装しました。外部は、彼にほとんど意味しませんでした。すべてでは、彼が単純性を求めました。科学は彼の情熱および科学音楽への次でした。   (エキサイト翻訳)
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